1200年以上の歴史を誇る、伊豆半島で最も歴史ある温泉
修善寺温泉の歴史は古く、1200年以上昔の平安時代にまでさかのぼる。冷たい川の水で父親の体を拭き介護をする息子の姿に心を打たれた弘法大師が、手にしていた独鈷(とっこ:仏具のこと)で川の中の岩を打ち霊泉を沸出させたことがその起源とされる。泉質は弱アルカリ性単純泉で、なめらかな肌触りが特徴。神経痛や筋肉痛、慢性消化器病、冷え性などに効果があるとされ、「日本百名湯」にも選ばれている。清流・桂川の両岸には約1kmにわたり歴史ある建物が軒を連ね、風情あふれる雰囲気を演出。川に架けられた5つ橋を願いをかけながらすべて全て渡ると、恋が成就するという言い伝えもある。
名湯と名高い修善寺温泉を気軽に堪能
弘法大師が開いたとされるのが、独鈷の湯。伊豆で最古の温泉とも呼ばれている。独鈷の湯が湧き出てから、人々が病気平癒の願いを込めて温泉療養にたくさんの人が訪れたという。独鈷の湯はかつて7ヶ所あった外湯のひとつであったが、現在は入浴することはできず足湯のみ。立ち寄り湯を楽しみたいなら、筥湯へ向かおう。筥湯とはその昔、鎌倉幕府二代将軍源頼家が入浴したという伝説の温泉。内風呂のみと極めてシンプルだが、檜風呂から漂う爽やかな香りに癒される。入場無料の展望台・仰空楼(望楼)も併設されているので、湯上りに修善寺の町並みを一望するのもおすすめだ。
桂川沿いに続く竹の小径で、和の景色を堪能
修善寺の温泉街で欠かすことができない名所といえば、竹林の小径だろう。竹林の小径とは独鈷の湯の脇を通る楓通りから、桂川の上流にある滝下橋までつなぐ竹に囲まれた遊歩道。「伊豆の小京都」とも称される修善寺にふさわしい、風情あふれる光景だ。モミジの名所としても知られ、紅葉の時期にはライトアップも。昼間とはひと味違った、幻想的な雰囲気を楽しむことができる。小径の脇には茶処や店が軒を連ね、お土産探しにも最適。ギャラリー「しゅぜんじ回廊」では、修善寺の四季の様子を写真で紹介している。