昔懐かしい蒸気機関車が、今もなお現役で走る大井川鐵道
大井川本線は、静岡県榛原郡を大井川に沿って南北に駆け抜ける大井川鐵道の路線。かつての近鉄の特急用車両などが、大井川鐵道に譲渡される前の塗色のままで走行。昔懐かしい車両の数々を、目にすることができる。中でも大井川鐵道の目玉といえば、蒸気機関車の走行だ。大井川鐵道を走るSL急行かわね路は、昭和初期に製造された蒸気機関車で、自動車でいえば、クラシックカー。臨時列車の扱いだが原則毎日、新金谷駅から千頭駅間を1日1往復運行している。休日など期間によっては、2往復または3往復に増便されることもある。また、かわね路の乗車には予約が必要。乗車日の125日前から2日前まで、大井川鐵道のWEBサイトで予約ができる。
車窓からの風景はもちろん、車内でもお楽しみがいっぱい!
新金谷駅から千頭駅までは、SL急行かわね路で約1時間20分の旅。最初の停車駅である家山駅付近は、大井川沿線の桜の名所として有名だ。抜里駅を過ぎるとかわね路は大井川を渡り、川根温泉笹間渡駅を通過。川沿いには露天風呂があり、SLに向かって手を振る人々の姿も見られる。田野口駅を過ぎると、川根茶を栽培する広大な茶畑が一面に。お茶処の静岡にやってきたことを感じさせる美しい景色だ。車窓からの風景もさる事ながら、車内での光景もまた楽しい。SLおじさん・SLおばさんと呼ばれる車掌さんが、車内に登場。ハーモニカで懐かしい曲を演奏したり乗客に話しかけたりと、SLでの旅路を盛りあげる。車内ではSLの動輪デザインを焼き印した“どら焼き”やSLをかたどった目覚まし時計など、売店では手に入らないレアなグッズも販売。お弁当は、前日まで昼までの予約が必要。