依水園

江戸、明治、2つの時代の異なる庭が楽しめる伝統の日本庭園

フォトギャラリーを見る
依水園は古都奈良では比較的新しい時代に造られた日本庭園。江戸と明治に異なる持ち主が作り上げた二つの庭は、今でも静寂を湛えている。
営業時間
月 ( 9:30 AM ~ 4:30 PM )
水 ( 9:30 AM ~ 4:30 PM )
木 ( 9:30 AM ~ 4:30 PM )
金 ( 9:30 AM ~ 4:30 PM )
土 ( 9:30 AM ~ 4:30 PM )
日 ( 9:30 AM ~ 4:30 PM )

[close] 毎週火曜日(4月、5月、10月、11月は無休) 火曜日が祝日の場合水曜日が休園 年末年始
料金
Adult: 900 JPY
Children: 300 JPY
住所
奈良県奈良市水門町74
電話番号
(0742) 25-0781
ウェブサイト

画像&動画

フォトギャラリーを見る

About

一つの庭を二つの違う時代、二人の違う人物が作った

1000年以上の歴史を持つ文化財や建造物を多く抱える古都奈良において、17世紀に作られた依水園は新しいものに感じられるかもしれない。 若草山の自然を背景に、緻密に配置された池や山(丘)、移築された古い茶室など、心安らぐ世界がそこにある。世界遺産の文化財を堪能した後に心の静寂を取り戻すのなら、この依水園の庭で過ごす時間は貴重なものになるだろう。  伝統的な日本庭園、依水園の特徴は、一つの庭でありながら二つの違う時代、二人の違う人物によって作られた前園と後園を楽しむことができることだろう。 庭園入口に広がる前園は、江戸前期の1670年ごろに、奈良の晒(布の一種)商人、清須美道清(きよすみ みちきよ)によって作られたという。煎茶(抹茶より気楽に楽しめる茶)を楽しむための別邸として 、茅葺屋根の家屋“三秀亭”(さんしゅうてい)を移築し池のほとりに配置した。池に長寿の象徴、鶴と亀を表した石で小さな島をつくり、石灯籠を配置するなど、江戸時代の庭園らしさを湛えている。現在、三秀亭はレストランになっており、庭園を眺めながら食事を楽しむことができる。  後園は、明治時代(19世紀頃)に実業家関藤次郎(せき とうじろう)が茶の湯と詩の会を楽しむために作った庭だ。池を中心に、若草山、春日山などの自然の背景を生かし、東大寺の南大門をも借景に、それに似あった築山(人工的に作った丘)を作った。広々とした開放的な景色は、池の水面に映る景色に至るまで、目に映るすべての景色を巧みに構成し、計算され作られたものだ。池の奥に作られた滝は水音も心地よく、庭を歩くことで印象の変わる景色を楽しむ回遊式庭園になっている。洗練された庭の中に静寂と安らぎがある、それが依水園だ。 また、ふたつの庭をつなぐように配置された3つの茶室も美しい。茶室「氷心亭」では庭を眺めながらの抹茶もいただけるので、休憩に立ち寄るのもよい。  その後この二つの庭は、1936年に海運業で成功した中村準策(なかむら じゅんさく)所有の庭となり、整備され依水園となった。中村準策は古美術コレクターとしても有名で、敷地内に寧楽美術館を創設し、そこには中村家3代による東洋古美術コレクションが一般公開されている。

もっと見る

Plan your trip to nara

Chat with a local tour guide who can help organize your trip.

Request a Tour