活火山に架けられたロープウェー
阿蘇五岳(高岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳きしまだけ・根子岳ねこだけ)と外輪山などを含めた周囲一帯を阿蘇山といい、今も唯一火山活動を続けている中岳までは車かバスでのみアクセスでき、噴火静穏時のみ観光が可能。登山バスの終点阿蘇山西駅からは阿蘇山ロープウェーがおすすめ。世界で初めて活火山に架けられたロープウェーで、阿蘇山西駅から火口縁の火口西駅までの高低差108mを結んでおり、片道約4分間の空中散歩が楽しめる。最大91名乗りの大型ゴンドラで、大きな窓からは阿蘇山の雄大な景色やカルデラを見下ろすことができる。火口西駅からは徒歩で最も火口まで近づくことができるエリアへ。
美しいマリンブルーの火口湖を観察
「阿蘇中岳火口」では、静穏時にできる火口湖は雨水や湧き水が溜まり、硫黄と鉄が含まれるため美しいエメラルドグリーンに染まりマグマに熱せられて90度近いお湯になり湯気が立ち上る姿が見学できる。周囲には万一に備えたコンクリート製の避難所「退避壕」もある。有毒な成分を含んだ火山ガスが噴出されるため、時間帯の風向きやガス濃度により火口立ち入り規制がはられる場合があり、観光できない場合もあるので規制情報に従って行動が必要だ。また、「火口西展望所」からは烏帽子岳や杵島岳など、阿蘇の景色を360度見渡すことができる絶景スポット。火口西駅から遊歩道を進むと、一面が砂におおわれた平原「砂千里」が広がる。歩道以外は全て一面黒い火山灰で覆われた平原で、噴火で飛んできた火山弾があちこちに転がり、雨上がりには地面から湯気が上がる幻想的な景色を見ることができる。