モダンな外観と木のぬくもりが感じられる空間
森をテーマにした、屋久杉のすべてを知る博物館。屋久杉の長寿の秘密や、森と人とのかかわりの歴史など、わかりやすく展示している。コンクリート円筒構造の2つの展示棟と、それを結ぶ杉の木造の2階建てで、床はツガの木のブロックの音と感触が楽しい、ユニークな造りで、木のぬくもりが感じられる空間が広がる。屋久島の森をトレッキングする前にぜひ訪れておきたい場所だ。
一番人気は縄文杉の「いのちの枝」
屋久島一の巨木「縄文杉」は、現在は周囲が柵で覆われ展望デッキから見ることしかできないが、唯一こちらの博物館では2005年の大雪で折れた縄文杉の大枝「いのちの枝」(長さ5m、重さ1.2t、枝の年齢およそ1000年)が展示されており、実際に触れることができる。枝とは思えないほど巨大で、縄文杉の大きさを実感できるだけでなく、縄文杉に関する情報も集まる。「屋久杉探検館」では、人々が500年も前から巨木を倒し利用する暮らしを支えてきた屋久島の森と、人々とのかかわりが紹介されている。江戸時代に年貢として納められた平木の再現や、重さの体験ができる全長約2mの大型チェーンソーも必見。そのほか、屋久島の四季折々の風景や伝統文化などが見られる映像コーナーや、迫力あるトロッコでの屋久杉搬出の貴重な記録を放映するシアタールームがある。また、屋久島に生息する動物の赤ちゃんの実物大のぬいぐるみや、いろいろな木でつくった木目パズル、年輪を虫眼鏡で数える挑戦コーナーなどは子どもに人気。ミュージアムショップでは、屋久杉の特徴をわかりやすく解説したオリジナル書籍や、ポスター、グッズなど当館限定販売の商品が並ぶ。