原生林と苔、岩や清流が創り出す見事な自然の庭園
屋久島観光の中でも最も人気のある観光スポットのひとつ、「白谷雲水峡」。宮之浦から12キロ車で30分、宮之浦港から路線バスでもアクセス可能。標高600~1,100mに位置し、面積424haの広大な自然休養林の中には、樹齢約3000年の弥生杉をはじめ、屋久杉などの原生林や照葉樹林を容易に鑑賞でき、珍しい地床植物(シダ、コケ類)で緑に覆われ、渓流沿いにはサツキ、ホソバハグマ、ヤクシマショウマなどがみごとな群落を作っている。原生林の中を流れる白谷川の清流、重なり合った巨岩、岩の隙間を流れ落ちる滝が至るところで見られ、切り立った渓谷がすぐそばで鑑賞でき、森林を自然の状態で整備保持されているので、ハイキングなど気軽に森林レクリエーションが楽しめる。
体力に合わせて選べる散策コース
自然休養林内は体力に合わせて、弥生杉コース(60分)、奉行杉コース(3時間)、太鼓岩往復コース(4時間)が整備されている。宮崎駿監督の映画「もののけ姫」の舞台のモデルになったことでも知られる場所「苔むす森(もののけ姫の森)」や、標高1050メートルの「太鼓岩」は、晴れていれば宮之浦岳をはじめとする奥岳が見渡せる展望台で、眼下には小杉谷周辺の安房川を望むことができる2大人気スポットだ。個人で気軽にハイキングを楽しむこともできるが、様々なツアーも企画されており、事前予約でガイドとともに歩くこともできる。また、白谷雲水峡は、最高峰「宮之浦岳」への登山道が縦断しており、辻峠、ウィルソン株、大王杉、縄文杉を経由して頂上へと続いている。