歴史を感じる町並みでゆったりとした時間を過ごす
宮島桟橋から厳島神社へ向かう3つのルートのうちの1つ、表参道商店街の1本奥にある町家通りは昔ながらの風景を今に残す通りだ。人力車や車が行き交い、宮島に暮らす人々の様子も感じられる。宮島の伝統的な町家建築は“うなぎの寝床”と呼ばれ、開口は狭く奥に長い造りとなっているのが特徴。民家を改装したレトロモダンな宿や商店、カフェなどに立ち寄って確かめてみるのも面白い。茶房とアンティークショップを併設した「ギャラリー宮郷」では随時、企画展も開催されており、アートも楽しむこともできる。
春の訪れを告げる「雛めぐり」
毎年3月下旬から4月上旬に開催される「雛めぐり」。女の子の健やかで幸せな成長を祝う日本の伝統行事「雛祭り」で飾られる雛人形を商家や一般家庭など約30ヶ所で展示、誰でも自由に見学することができるイベントだ。江戸時代から伝わるものや竹で作られた“竹雛”、ふっくらとした珍しいお雛様など、さまざまな雛飾りを堪能できる。桜の咲くこの時期はイベントに合わせてお茶会やガーデンコンサートも開かれ、春の訪れを感じられる。
行灯のあかりが風情ある夜の散歩道
町家通りの民家やお店の軒先には行灯が飾られている。51個の行灯にはそれぞれ異なる絵柄が描かれており、デザインは年に3回変わる。日没30分後から午後11時頃までは毎日行灯に明かりが灯され、昼間とは違った落ち着きのある時間が流れる。お店はほとんど閉まっているが、夜の散歩道として日本らしい行灯の絵柄をゆっくり眺めながら歩きたい。