戦艦大和を建造した町
呉駅から徒歩5分。海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)の向かい側にある。呉は戦前は軍港として、戦後は世界最大のタンカーを数多く建造し、世界でも有数の造船国・日本の発展へ貢献した町として知られる。呉市海事歴史科学館では呉の歴史と造船・製鋼を始めとした各種の科学技術を当時の生活・文化に触れながら紹介。来館累計800万人を超える人気スポットとなっている。
1/10スケールの戦艦大和や多くの実物展示が戦争を語る
大和ミュージアム必見の戦艦大和。10分の1とはいえ全長26.3mもある戦艦大和は設計図や写真、潜水調査水中映像などをもとに可能なかぎり精密に再現。間近でみる大和は迫力満点だ。もうひとつの見どころは実物展示の多さ。大型資料展示室では“近代化産業遺産群 続33”の1つに認定された零式艦上戦闘機(六二型)や人間魚雷「回天」、屋外には戦艦「陸奥」からの引き揚げ品や潜水調査船「しんかい」など、第二次世界大戦の遺品もり、戦争の悲惨さを物語っており、胸が締め付けられる。
造船技術を見て、学んで、体験する
3階「船をつくる技術」エリアでは様々な科学の不思議が体験できる。フェリーと高速船の操縦を体験できる「チャレンジナビ」や船が浮く仕組みを体感する「ウキウキドラムカン」、船の素材の違いと特称を知る「モノクジラ」など遊びながら学べるように工夫されている。展望テラスからは海軍直営の軍需工場「海軍工廠」を眺めることができ、実際に戦艦大和を建造したドック跡に歴史を感じるだろう。