呉市は海上自衛隊の町として人気の観光スポット
海上自衛隊5大基地のうち、呉は神奈川県の横須賀と並ぶ主要基地で、規模や艦艇の数は横須賀に匹敵する大規模なもの。当時世界最高の造船技術をほこると言われた軍需工場では「戦艦大和」を建造したことでも有名。大和を中心とした歴史科学館「大和ミュージアム」の向かい側にあるのが「てつのくじら館」で、おもに海上自衛隊の潜水艦と掃海艇に関する歴史を紹介している。
人気の潜水艦コーナー
JR呉駅から徒歩5分。ショッピングセンターを抜けると見える巨大な鉄の塊は長さ76m、重さ2000tの潜水艦。1985年から2004年まで実際に使用されており、艦内を見学することができる人気のスポットとなっている。すれ違えないほど狭い廊下や自由に寝返りをうつことも難しいベッドなど、窓もなく陽のあたらない場所で生活することの大変さを目の当たりにする。潜望鏡は日中・夜間仕様と2本あり、実際に覗くこともできる。
戦争の傷跡を生々しく残す掃海艇コーナー
第2次世界大戦で日本周辺の約1万個の水中兵器“機雷”を処分した実績のある掃海艇。史料館2階では実物機雷の展示、掃海の歴史について紹介しており、機雷の種類の多さに驚くだろう。今もなお残る機雷を命がけで1つ1つ処分している海上自衛隊の活動を知ることができる貴重な史料館だ。掃海技術の高さは海外でも高い評価を受け、イラク戦争でペルシャ湾に多数あった機雷を除去した実績もある。