広い展示空間で動物の行動を引き出す
160種1500頭の動物が標高200mの敷地で展示されている。開園当初から広い敷地を生かした約7000㎡のサバナ平原ではキリン、ダチョウ、シマウマが走りまわる。柵やおりの代わりに空堀で観客との間を分ける方法を多く取り入れており、目線を遮らない展示方法は開放感たっぷり。ガラス越しにライオンを観察できる「レオガラス」やキリンの目線の高さで間近に見られる「キリンテラス」など間近で見るための工夫も嬉しい。
希少動物の繁殖実績では受賞歴も
安佐動物公園では国の特別天然記念物オオサンショウウオの繁殖に日本で初めて成功した。1979年の繁殖以来ほぼ毎年継続しており、日本動物園水族館協会から最も栄誉ある第2回古賀賞を1988年に受賞。ほかにも動物園で国内1位となる世界的に希少なクロサイの繁殖数18頭やグラントシマウマの累代繁殖など、国内有数の繁殖実績を誇る。1998年にはチンパンジーの人工授精に世界で初めて成功しており、人工繁殖の研究も盛ん。
バックヤードガイドやナイトサファリなどイベントも充実
毎週土曜日に2回開催される「バックヤードガイド」は通常見ることのできない動物園の裏側を見学するイベント。見学場所は毎回変わるので何度も参加したくなる。参加券は当日先着順のため早い時間に訪れることをおすすめしたい。夏は恒例の「納涼ナイトサファリ」。8月中旬から9月上旬の土日、開園時間が9時まで延長される。イルミネーションも点灯され、昼間とは異なる雰囲気を楽しめる。