再建された名城
JR広島駅から徒歩15分、原爆ドームからも徒歩15分の場所にある広島城。戦国大名・毛利輝元(もうりてるもと)が、豊臣秀吉に招かれて大阪城を見学した後に城の必要性を感じて築城したといわれており、1589年に完成した。1931年には国宝にも指定されたが、1945年の原爆投下により壊滅した。1958年に復元工事が行われ、天守閣の外観はコンクリート製だが完全に復元され、内部は武家文化を紹介する歴史博物館になっている。なかでも人気の体験コーナーでは、鎧兜(よろいかぶと)や侍の袴などの時代衣装を自由に身に着けて写真撮影ができる。
広島市内が一望できる城の最上階
城の最上階は展望室になっていて広島市内を一望でき、天気の良い日は宮島まで見渡すことができる。広島城は別名、鯉城(りじょう)とも言われ、地名に由来するといわれているが、一説では堀にたくさん鯉がいたからとも言われており、現在も堀にはたくさんの鯉が見られる。また、二の丸にある表御門、脇櫓、多聞櫓、太鼓櫓は1994年に木造で復元されており、櫓群は内部の見学も可能だ。表御門の門柱の一部には樹齢1000年のヒノキが使われており趣のある風格。当時のまま残っている石垣や堀も見ることができる。広島城は日本の名城100選に選ばれている。城跡内には、被爆後も生き残ったユーカリやマルバヤナギの巨木も見ることができる。夜間は天守閣がライトアップされており、内堀の水面に映る逆さ天守閣の眺めも美しい。