斎藤道三や織田信長が居城とした名城
金華山山頂に位置し、岩山の上にそびえる岐阜城。かつては難攻不落の城としても知られ、『美濃を制すものは天下を制す』と称されていた。戦国時代には小説「国盗り物語」の主人公である斎藤道三の居城であったが、1567年に織田信長がこの城を攻略し、城主に。信長は「井の口」と呼ばれていた地名を「岐阜」に、「稲葉山城」を「岐阜城」に改めたともいわれている。現在の城は1956年に復興された、鉄筋コンクリート造り3層4階構造。城内には史料展示室、楼上には展望台があり、多くの人々に親しまれている。日没から夜の10時までは城全体がライトアップされる。暗闇の中に白亜の城が浮かび上がり、幻想的な光景が楽しめる。
展望台からは、伊勢湾までを一望
現在築城されている城郭の中では有数の、標高329mの高所にある岐阜城。楼上にある天守閣は、展望台から360度の大パノラマが堪能できるとあって人気だ。東には恵那山や木曽御岳山が雄大な姿を見せ、北には乗鞍や日本アルプスが。西には伊吹・養老・鈴鹿の山々が連なり、南には木曽川が悠然と伊勢湾に注いでいるさまを一望することができる。また、期間限定で行われる夜間営業では、昼間とは異なる光景が一面に。まるで宝石箱をひっくり返したような、美しい夜景の輝きを楽しむことができる。
岐阜城へのアクセスは、ロープウェーが便利
金華山の山頂にある岐阜城へは登山道を徒歩で登るか、岐阜公園から金華山ロープウェーを利用(別途料金が必要)するかのどちらか。登山道はかなり険しい道が続くため、体力に自信がない場合はロープウェーがおすすめだ。山頂までは、約3分の空中散歩。ガラス窓で囲まれたゴンドラからは、自然林に覆われた金華山と長良川の自然美、岐阜市の街並みなどの大パノラマが一望できる。ロープウェーの山頂駅周辺には絶景とともに食事が楽しめるレストランや、愛らしいリスたちと遊ぶことができる「リス村」があり、こどもにも人気。城散策と合わせて訪れるのもおすすめだ。