四季折々の自然美が楽しめる、美しい渓谷
恵那峡とは、大正時代に木曽川をせき止めて作られた大井ダムによってできた人造湖。1920年に世界的に有名な地理学者・志賀重昂氏によって命名された。春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は水鳥が多く集まり、四季を通じて様々な景観が堪能できるのが恵那峡の魅力。中部地区有数の景勝地として、多くの文人や文化人に愛されてきた。また、この一帯は、奇岩が多いことでも有名。土産物屋街の乗船場からは渓谷を巡る遊覧船が発着し、ダムができる前の急流を彷彿させる屏風岩、軍艦岩、獅子岩、鏡岩などの奇岩や絶壁が観覧できる。
桜や天然記念物など、湖畔には見どころが満載
渓谷に細長くつきでた半島にあるのが、「さざなみ公園」。遊歩道が整備され、春には約200本もの桜が咲く、花見の名所でもある。桜のシーズンには日没から夜10時まで夜間ライトアップを開催。公園全体が夜の湖面に浮かび上がり、幽玄な世界が堪能できる。桜以外の時期でも四季折々の自然が楽しめるのが特徴。ヤマツツジや藤の花、秋にはモミジ、カエデなどが湖畔を彩る。公園の散策後は、国指定天然記念物「傘岩」の見学もお忘れなく。その名のごとく傘のような形は、雨と風の風化によるもの。全国的にも他に類を見ない珍しい岩として、一見の価値がある。
恵那峡の壮大な景色を楽しみながら、のんびり湯浴みを楽しもう
良質な温泉が湧くことでも知られる恵那峡。湖畔には3件の宿があり、各宿とも四季折々の風光明媚な恵那峡の景色が一望できる浴場を完備し、日帰りでの入浴も楽しめる。「恵那峡グランドホテル」と「恵那峡国際ホテル」の温泉の泉質は、有馬温泉(兵庫)の成分に似ていると言われる塩化物泉。山の温泉にも関わらず強い塩気を持つのは、全国的に見ても珍しい。「かんぽの宿 恵那」は「恵那峡源泉」の湯を引く単純弱放射能冷鉱泉。くせのない、さらっとした湯ざわりが特徴だ。1つの場所で2種類の温泉が楽しめるのも、恵那峡の大きな魅力だろう。