武田家の館跡に建てられた神社
甲府駅よりバスで約8分のところに、武田氏3代が60年あまりにわたって国政を指揮した武田氏の館跡、躑躅ケ崎館跡がある。武田神社はその館跡に1919年に創建された。境内には堀や土塁、石垣、古井戸などが当時のまま残されており、国の史跡に指定されているほか、数百種類の樹木が植えられ、紅葉をはじめとした四季折々の風景を見ることができる。
眺めや建物、イベントなど見どころも多い
駅から神社まではゆるやかな坂道と桜並木。鳥居に着いて振り返ると見えるのは甲府盆地、山の向こうには富士山という眺めがすばらしい。例大祭がおこなわれるのは、祭神である武田信玄の命日である4月12日。神輿が各エリアをまわったり、約1600名の軍勢が練り歩く。ほかにも能舞台「甲陽武能殿」や名水「姫の井戸」などが興味深い。
貴重な資料が多数展示されている宝物殿
拝殿の右奥にある宝物殿は、武田信玄四百忌を記念して建てられた。展示品は武田家にまつわる鎧や太刀、古文書など約60点。なかでも名刀「吉岡一文字」は国の重要文化財に指定されており、一見の価値がある。そのほか武田信玄直筆の詩が書かれていると伝わる「信玄公軍扇」や武田家に伝わる鎧の「金小実南蛮胴具足」、など目をひくものが多数展示されている。