戦国武将の菩提寺
甲州市にある恵林寺の創建は1330年。戦国武将の武田信玄が自ら領地を寄進し、菩提寺に定めたことで知られる。境内には国指定の重要文化財、三門をはじめ、山梨県指定文化財の四脚門や木造の夢窓国師坐像、山梨県指定史跡の竹田信玄公の墓所などがあり見どころも多い。本堂を過ぎたところにはうぐいす廊下があり、歩くと床板がキュッキュッとなるのが特徴的。週末には坐禅体験会もおこなわれており、予約不要。
四季折々の風景が魅力の庭園
本堂の奥にあるのは国の名勝指定を受けている庭園。作庭したのはわずか9歳で出家し、生前から死後にかけて7度にわたり僧のなかの最高位「国師」の称号を与えられた夢窓国師。京都の天龍寺、西芳寺(苔寺)とともに夢窓国師の代表的な築庭庭園として知られている。700年近い歴史をもつ庭園は、桜や紅葉をはじめ、池を中心とした四季折々の風景が魅力。本堂から眺める庭園はまるで絵画のような美しさ。
併設された信玄公宝物殿
恵林寺境内には山梨県内で最初に開館された歴史博物館、信玄公宝物館が併設されている。館内には武田信玄の遺品である刀をはじめ、甲冑や歴史資料など約400点を展示。2階には華やかなひな人形が飾られ、毎年1月下旬から4月下旬に開催される「えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつり」では江戸時代から現代までのひな人形がずらりと飾られている。