両国で相撲を楽しむ
江戸時代、両国橋ができたことがきっかけで上野、浅草に匹敵する街となった両国。相撲が栄えたのは回向院での勧進相撲(寺社の建設や修復に要する費用をねん出するために行われたイベント)が始まり。両国国技館では1月、5月、9月に大相撲本場所が開催される。また、国技館の1階は相撲博物館になっており、錦絵や番付(相撲力士の順位表)、化粧まわし(土俵入りの際に力士が使う美しいエプロンのようなふんどしの一種)など相撲に関する資料を収集、保存している。2階には力士と2ショットで撮れるプリクラ(撮影したものがシールに印刷される機械)が人気。力士が食べる鍋物料理をちゃんこ鍋といい、相撲部屋ごとに伝統の味があり、具材も味付けも特に決まっていない。つねにランキング上位に入るのは「ちゃんこ川崎」。1937年創業から変わらない味“とりちゃんこ”は人気の一品。力士が所属している相撲部屋のいくつかは朝稽古を見学できる。見学のルールは5つ。1.私語厳禁、2.写真撮影禁止、3.土俵に背を向けたり足をのばしたりしない、4.喫煙、飲食禁止、5.携帯電話・スマートフォンは電源off。直接訪問か電話予約が多いので個人で行くのが不安な場合はガイドと一緒に行くのがいい。
「体験型」の江戸東京博物館
1993年開館。江戸時代から東京の400年の歴史を伝える博物館だ。庶民の文化をメインに資料を保存、展示。隣の両国国技館との調和を考え、高床式の構造になっている。空間の使い方が贅沢だ。特徴は「体験型」。原寸大の江戸時代の日本橋、人力車など、当時の庶民の生活に触れることができる。