先を見通すデザイン発信の場という名前の美術館
地上1階、地下1階の低層建築。地上階はエントランスと受付、地下に2つのギャラリー。中に入ると外観からは想像できない空間が広がっている。安藤は1枚の布に着目し、1枚の鉄板を折り曲げたような屋根を考案。「日本の顔」を追求した建物となっており11.4mと日本一長い複層ガラスは驚きの存在感だ。館内に差し込む光のバランスや、雨の日に1枚ガラスから眺める風景などあらゆるものが題材となりデザインされている。 英米ではすぐれた視力のことを「20/20Vision(Sight)」という。これをもとにさらに先を見通すデザイン発信の場という意味で「21_21Design Sight」と名付けられた。どんな企画展が開催されるのか注目が集まる美術館だ。
子供から大人まですべての人が楽しめる企画展
2007年の開館以来、20以上の企画展を開催。“チョコレート”や“コメ”など身近なものから“活動”“単位”といった形にならないものまで斬新な企画が多い。過去、特に人気が高かったのは「デザインあ展」。日本語のひらがな“あ”をモチーフにデッサンしたり、体を動かして“あ”の文字を完成させたり。見て触れて体験して、子供から大人まで楽しめるよう工夫されている。
美術館巡りに最適
東京ミッドタウン内にあり、同施設内にあるサントリー美術館との相互割引もあるので美術館めぐりに最適。開館は20時まで。緑の中を散策しながら昼間に訪れるか、ライトアップされた夜にゆっくりくつろぐか、どちらも楽しめる空間。