日本のトキが生まれ育つ施設で観察体験
「トキの森公園」では、国内で消滅した希少な鳥「トキ」を間近に見ることができる。トキ資料展示館には、トキに関する知識や理解、保護・繁殖活動などが詳しく説明された展示資料があり、パネル、映像、音声などで解説され展示されている。剥製や骨格標本ほか、保護増殖、野生復帰の取り組みなども紹介。国内最後のトキとなった「キン」の剥製も見ることができる。
トキの繁殖に成功した「佐渡トキ保護センター」は隣接施設
かつて、日本全土で見られたトキは、乱獲と農業の近代化による生息環境の変化などが原因で、2003年日本では消失してしまった。しかし、施設に隣接する「佐渡トキ保護センター」にて、中国より贈呈された同種のトキの繁殖に成功。野生放鳥が実現するまでになった。昔ながらの農法、自然保護に尽力し、世界で31ヵ国(2015)しかない「世界農業遺産」のひとつに認定された佐渡で、再びトキが日本の空を舞う姿が蘇った。観察回廊では回廊の窓越しに、「佐渡トキ保護センター」の様子を見ることができる。ケージのなかで大切に保護され育つ、若いトキたちの様子が愛らしい。
トキふれあいプラザでトキ体験
トキが飛翔できる十分な広さの巨大ケージの中で、自然体で過ごすトキたちの様子を観察できる。田園の植物や水辺、背の高い枯れ木の頂に止まるトキの習性を考慮した止まり木など、ケージの中はトキの好む環境が再現されている。運が良ければ、止まり木から華麗に舞い降り、ドジョウを採餌するトキの生き生きとした様子を、わずか2㎝の距離で見ることができるだろう。