古くから人々に愛された温泉療養地
日本1位そして世界2位の湧出量を誇る別府市の温泉群。その中でも最も多く温泉源が集中するのが鉄輪(かんなわ)温泉。鎌倉時代の僧侶、一遍上人(いっぺんしょうにん)が念仏行脚の途中、鉄輪の地を訪れ、猛り狂う地獄地帯を鎮め、湯治場を開いたのが鉄輪温泉の始まりとされる。古くから庶民に親しまれ、温泉療養の保養地として栄えた。鉄輪温泉には一遍が開いた「鉄輪むし湯」の他に、いくつもの外湯(立寄り温泉)があり、別府観光として有名な、湧き出す天然温泉が作り出す8つの地獄を鑑賞する「地獄めぐり」も楽しむことができる。その他にも地元でとれた魚介類や野菜を温泉の噴気で豪快に蒸し上げる鉄輪グルメ地獄蒸し料理が自分で体験できる「地獄蒸し工房 鉄輪」は必ず立ち寄りたいスポット。
700年の歴史を持つ鉄輪むし湯
「鉄輪むし湯」は1276年に僧侶一遍によって創設されたと伝えられている。現在はリニューアルされており施設も新しく清潔。まずは隣接のお風呂で身体を洗い、そのあとに専用の浴衣もしくはTシャツ・短パンを着用し、むし湯の石室へ。石室は75度に保たれており、床には石菖の薬草がひかれて良い香りが漂う。タイマーを持って10分間仰向けに寝転びむし湯体験。たったの10分でびっくりするほど大量の汗をかく。その後温泉で再度汗を流せば体中の疲れが一気にとれる。鉄輪温泉に来たなら必ず立ち寄りたい場所だ。