東日本最大の木造建築
日光山輪王寺とはお堂や塔、15の支院全体の総称。輪王寺の中心となる本堂が三仏堂で、東日本最大の木造建築であり、堂内には金色に輝く3体の巨大な仏像が置かれている。現在は、「平成の大修理」と呼ばれる本堂(三仏堂)の改修工事にともない修理中だが、なかの様子が見学でき、工事期間中も本尊の三仏様は従来通りお参りできる。
奇祭「強飯式」など伝統的な年中行事を楽しむ
「強飯式(ごうはんしき)」は毎年4月2日開催。始まりはお供えものを人々に分け与えるところから。儀式では山盛りのご飯を食べるよう責められる。見物人は病気をせず健康である、一家が栄えるなどの運を授かるといわれている。8月には「薪能」を開催。“能・狂言”を屋外でかがり火(夜間照明)を焚きながら演じる行事。“能”は舞踏・演劇・音楽によって“狂言”対話と所作によるものでいずれも無形文化遺産に登録されている世界最古の舞台芸術。「採灯大護摩供(さいとうだいごまく)」は毎年12月31日の恒例行事。午後11時45分から約50分、大護摩(願いがこめられた特別な蒔)を焼き、立ち上る煙と炎に祈りを込めながら1年間の厄を払って開運を願う。かなり寒いので厚着が必要だが、ひざ掛けを貸し出してくれる。境内にある逍遥園(しょうようえん)は、紅葉の名所として有名。毎年ライトアップも行われる。池の周囲を散策できる東西に長い庭園で、遠くに見える男体山や女峰山も背景として取り込む借景という造園技法を使ってダイナミックな景観を表現している。