日光市街からネイチャースポットへ
男体山の噴火によりせきとめられた中禅寺湖の流出口にあたる。岸壁からは伏流水が流れ出し、12の小滝となって滝全体を包み込むような独特の景観を作り出している。日光を開いた勝道上人が第1発見者とされ、天台宗の「華厳経」とよばれる仏教経典から名づけられたといわれている。落差が大きい滝はある程度の水量も必要だ。滝壺のあたりはかなりの水圧で横殴りの雨のように吹きあげてくる。4.5mの深い滝壺は神秘的な雰囲気。国の名勝に指定されたり日本地質100選に選ばれたりなど、その景観の素晴らしさは数多くの団体が認めている。滝上と滝下に展望台がある。滝下はエレベーターで100m下まで降り、地下通路をとおって滝壺付近まで行ける。3階だてで自由に行き来可能。梅雨の時期や台風が過ぎたあとなどは水量も増え、ごう音と水しぶきでより豪快な姿をみることができる。 中禅寺湖やそこから流れ落ちてくる滝の様子を一望できるのは、明智平展望台から。東武日光駅からバスで約35分、上り専用第2いろは坂終点近くにあるロープウェイが、明智平駅から明智平展望台駅までをつないでいる(所要時間約3分)。下からは見られない光景でスケールの大きさを感じる。
幻想的な真冬の華厳の滝ブルーアイス
華厳の滝が凍ることはない。しかし1月~2月にかけては12滝とよばれる周囲の細い滝が凍る。それによって滝全体が青く彩られるためブルーアイスとよばれるようになった。新緑や紅葉の時期もいいが、雪と氷の滝もたいへん印象深い。