噴火災害を伝承するジオミュージアム
島原で起きた1990年に始まった平成噴火から1996年噴火終息宣言まで、この地で何が起き何が残されたのかをテーマにした全国初の火山体験学習施設。有料ゾーンと無料ゾーンの2つに分かれている。
災害疑似体験ができるシアターや貴重な資料の展示
有料ゾーンでは、火山や防災について11のゾーンで展示している。そのなかには、火砕流で被災した木々を展示した長さ39mのガラス張りの床を、火砕流と同じスピード(時速100km/秒)で光が駆け抜ける「火砕流の道」、直径14mのドーム型スクリーンに映し出される火砕流や土石流の映像と合わせて震動する床、吹き上がる熱風により、噴火災害を体全体で感じることのできる大迫力の約7分間の「平成大噴火シアター」、焼けこげた電柱や電話ボックスなど実際に火砕流で被災した実物資料の展示がある。ほかにも平成噴火噴出物による堆積断面の標本、3Dグラフィックを駆使した雲仙火山の表示、子供でもわかりやすい立体紙芝居の劇場、大火砕流で犠牲になったカメラマンの被災カメラを展示し、そのカメラに残された実写映像(撮影時間378秒)を基に編集したドキュメンタリーの放映、など、幅広い視点から学べるようになっている。
島原の魅力を伝える展示やオリジナルグッズも
無料ゾーンにある「島原半島世界ジオパーク情報スペース」では世界各地や日本各地のジオパーク情報を映像やパンフレットで紹介しており、貴重な資料も展示されている。防災以外にも、島原半島の観光情報なども発信している。普賢岳と有明海を一望できるカフェレストランでは、島原郷土料理や火山にちなんだメニューが食べられる。ミュージアムショップでは、オリジナルグッズや特産品が販売されている。