宮崎最南端の馬の楽園
宮崎県南部の最南端にある都井岬。太平洋に突き出て断崖が切り立ち、青い空の下、緑の芝生が美しいゆるやかな丘が広がり、眼下には広大な海が広がる。都井岬には80頭ほどの野生馬がおり、ダイナミックな景色を背景にのんびり草を食む姿が見られる。
日本古来の野生馬に会える
およそ300年前に、当地を治めていた高鍋藩主・秋月家が軍馬を育てるために放牧したのがきっかけで、当時からほとんど人の手を加えず自然に繁殖を繰り返し野生化したと言われる。御崎馬と呼ばれる品種で、体長・体高ともに130cmと小柄で頭が大きいのが特徴。1953年に純粋な日本在来馬として国の天然記念物に指定された。春から夏は丘の草地でオスを中心にメスと子馬で構成された群れで過ごし、秋から冬にかけては森の中に移動し寒さをしのぐ為、観光時期は春から夏にかけてがおすすめ。4~8月は出産シーズンでかわいい春駒(子馬)に出会えることも。都井岬へ向かう途中にある「駒止の門」(馬を止める門)で協力金を払い、中に入るとそこは御崎馬の楽園。丘の上で草を食べたり、道路まで出てきてのんびり歩く馬も。飛び出す馬に注意し、馬優先で運転しよう。柵などは設けられていない為、車をおりて近づくこともできるが、野生の為急に暴れたりする場合もあるので距離をもって観察しよう。
白亜の灯台からの絶景も欠かせない
「都井岬ビジターセンター」では御崎馬について詳しく知ることができ、岬の南側の断崖にある白亜の「都井岬灯台」の展望台からは大パノラマが広がり、日向灘や大隅半島、天気が良ければ遠く種子島まで一望することができる。