世界遺産の二条城
二条城は、関が原の戦いで勝利を収めた徳川家康が、京都での宿として1603年に完成した。後に、3代目将軍の家光によって現在の二条城の形に改造された。平城といって、大名の敷地が大きくなったことから、広大な土地に城を構える構造になっている。広々とした敷地内には、二の丸御殿(国宝)、本丸御殿(重要文化財)、二の丸庭園(特別名勝)があり、城跡内を散策しながら価値ある建築物や、重要文化財である二の丸御殿の障壁画を見て回るのがおすすめ。
二条城の見所
二の丸御殿の3000面以上ある障壁画の1016面は国の重要文化財である。これらの障壁画は城が造られた当時からあるわけではなく、1626年に城が大改造された際に狩野探幽(かのうたんゆう)を筆頭に作成された。狩野派といわれる手法で描かれたこれらの障壁画は、金箔を貼った画面に、岩絵の具で松の木が華やかに仕上げられている。
二条城の3つの時代にわたりつくられた庭園
二条城の庭園は3種類の庭園で成り立っている。江戸時代につくられた二の丸庭園に明治時代の本丸庭園、そして昭和時代の清流園である。二の丸庭園は、中島のある池を中心に景石などが置かれ、黒書院と大広間に面して作られた。観光客は大広間からは見ることが出来ないが、もともとこの広間から広大な景色を眺めることが出来るように造られた庭とされている。大名式庭園といわれる庭のさきがけとなった庭だ。本丸庭園は、明治天皇の指示によって造られた庭。また、清流園は和風庭園と洋風庭園の融合した庭で、1965年に作られた。2005年には、米国の日本庭園専門誌である」ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」で清流園が5位、二の丸庭園が10位にランクインしている。さらに2006年には清流園が6位、二の丸庭園が8位になっている。入園が限られているが、庭園を眺めるはことは可能。庭園の公開は、年末年始などのイベントごとに公開されることがあるので、ホームページをチェックしてほしい。