学問の神様の神社、北野天満宮
947年に創建され、幼いころから神童と称され、学者、政治家として活躍した菅原道真公を祀る全国1万社ある天満宮の総本社。現在は学問も神様としての信仰が篤く、全国から多くの受験生が参拝に訪れる。
牛を撫でるご利益とは
道真公が丑年に生まれ、牛にまつわる伝説が多く残されていることから、牛は天神様の使いとされ、境内には牛の像がいくつも祀られている。「撫で牛」と呼ばれる黒い牛の像は、頭の部分をなでると頭がよくなるといわれ、また、自分の身体の悪い箇所をなでた後、撫で牛像の同じ個所をなでると、自分の悪い箇所が治るといわれている。また、「大黒天の燈籠」の台座に刻まれている大黒様の口に小石をのせて落ちなければ、その小石を財布に入れて祈るとお金に困らないといわれる。
北野天満宮のふしぎ
楼門をくぐり参道を奥に進むと、「三光門(中門)」には日・月・星の彫刻があるため三光門と呼ばれるが、一説にこの彫刻は、日と月と三日月はあるが、この三光門の真上に北極星が瞬いていたので星は刻まれていないといわれている。また、境内にあるたくさんの牛の像はすべて横たわった姿をしており、道真公の遺骸を運んでいるときに車を引く牛が座り込んで動かなくなったことに由来し横たわった姿とされている。しかし、拝殿欄間の彫刻には唯一立った牛の姿の神牛が刻まれており、神秘的で現在でも謎のままである。また、通常は前面のみの参拝だが、北野天満宮の本殿は背面にも御后三柱という御神座があり、天穂日命(菅公の祖先神)・菅原清公卿(菅公の祖父)・菅原是善卿(菅公の父)の三柱の神が祀られており、合わせて礼拝することになっている。