銀閣寺の魅力
銀閣寺の総門をすぎ、奥に進むとみえてくるのが銀閣と呼ばれる観音殿だ。これは国宝に指定されており、銀閣が建てられた室町時代の文化を色濃く残す建物でもある。銀閣寺が建てられた室町時代は、武士や僧侶、そして公家といわれる貴族の文化が融合した時代でもある。現代も日本の伝統文化として知られる茶道や能、華道などもこの時代から多くの人々に愛されるようになった。この銀閣は、2層構造。低層が住宅風の心空殿、上層は潮音閣とよばれる仏殿である。その前に広がる庭園もまたこの東山文化を代表する池泉回遊式庭園。池を中心に作られ、砂が用いられた向月台と銀沙灘が特徴。砂で波を表現した銀沙灘、そして円柱に砂を盛り上げてつくられた向月台は、月の光の反射をイメージしてつくられたのだという。また銀閣の前に広がる池「錦鏡池」は、水面に銀閣が反射して見えるように設計されており、その景色は大変美しい。国宝である銀閣と前に広がる国の名勝に指定されている庭園をゆっくりと眺めるだけでも心が洗われると感じることが出来るだろう。また、銀閣寺の境内にあるのが東求寺である。持仏堂として建てられ、以前は阿弥陀如来が保管されていた。この東求寺も国宝に指定されており、この時代を代表する建造物である。
銀閣寺から南禅寺への道「哲学の道」
銀閣寺を訪れたら、哲学の道へもぜひ足を運んでほしい。明治時代に哲学者たちが通ったとしてそのように呼ばれる。水の流れる小道は、自然に囲まれ桜並木が続く。春には桜が咲き乱れ、秋には紅葉で赤く色づくとても美しく人気がある散策コース。銀閣寺を訪れた際に是非この哲学の道で、物思いにふけってみるのもいい。