全国の「熊野神社」の総本山
紀伊半島南部、熊野にある、本宮・新宮・那智の3つの聖地を総称して熊野三山と呼ばれる。熊野本宮大社は三山の中でも古式ゆかしい雰囲気を持ち、全国の「熊野神社」の総本山。本宮大社の参道鳥居の奥には、奉納幟が立ち並ぶ158段の石段参道があり、生い茂る杉木立が歴史を感じさせる。門をくぐると檜皮葺の見事な神殿があり、おごそかな雰囲気だ。また、神殿から徒歩10分のところに、1889年に水害が起こるまで本殿があった場所「大斎原(おおゆのはら)」には高さ34メートルの大鳥居が見られる。
1800年の歴史を持つ日本最古の湯
本宮大社に訪れた際におすすめの場所が、3.4キロ(車で10分)にある湯峰温泉だ。1800年の歴史を持つ日本最古の湯として知られ、昔ながらの温泉情緒を残している。世界遺産として登録されていて現在も入浴可能な、天然温泉の岩風呂「つぼ湯」は日に七回も湯の色が変化するといわれている。川沿いには湯筒と呼ばれるものがあり、湧き出る温泉で温泉卵や茹で野菜を楽しむこともできる。湯峰温泉から車で10分のところに川湯温泉があり、川底を掘ればお湯が沸く大塔川がある。12月~2月限定で大塔川をせきとめてできる「仙人風呂」が有名だ。川を掘り起こした自然の温泉で、毎年大きさは異なるがおよそ長さ50メートルの大きな露天風呂だ。青空や満点の星空を見上げることのできる開放感あふれる温泉。混浴風呂のため、水着での入浴も可能だ。川湯温泉には旅館も多く建ち並ぶので宿泊もおすすめ。