迫力ある滝と巨大な岩盤に目を奪われる
年間を通じて雨の多い屋久島では、いくつもの川が岩や山を削って海へとつながっている。この千尋滝は、モッチョム岳の裾の巨大な花崗岩の岩盤を鯛之川が刻んで、壮大なV字谷の景観をつくりだしたもの。中央に流れ落ちる滝の落差は約60m。滝の左側にある250mx300mもの大きな一枚岩の岩盤が、まるで千人の人が手を広げたくらいの大きさというのが「千尋の滝」と名前の由来になっている。駐車場から5分程度歩いたところに標高270mにある第1展望台からは、滝を眺めることができる。やや遠望ながら、迫力ある雄大な景色を楽しむことができる。雨のあとはさらに水量が増し、豪快に流れる滝を観察することができる。第2展望台からは、遠目からの滝の景色と背後に大海原が見渡せる。
地元の名産品も味わおう
また、展望所がある場所は公園になっており、トイレ上にある展望所からは、原集落と太平洋が一望できるビュースポットになっている。公園内には、トイレもあり、地元の方が運営する売店「げじべえの里」では、特産品や地元の工芸品も手に入り、屋久島の名産品でもある「たんかん」の生絞りジュースや、たんかんアイスやたんかんゼリーなどの名物メニューを味わうこともできる。
海に流れ出る珍しいトローキの滝
車で千尋の滝に向かう道中に、「トローキの滝」もあるのでぜひ立ち寄ってみよう。落差は6mと小さいが、日本には北海道の知床と屋久島の2つしかない滝のうちのひとつで、直接海に落ちる日本では非常に珍しい滝。遠方にしか見ることができないが、背景にある赤い橋とのコントラストが美しい。