爆心地近くに建設された平和記念公園
原爆ドームと川を挟んだ場所にある広島平和記念公園。世界の恒久平和を願って爆心地に近いこの場所に建設された。広大な敷地内にはたくさんの慰霊碑や平和のモニュメントが設置されている。公園の中心にある原爆死没者慰霊碑は、犠牲者の魂を雨風から守るために家の形にデザインされており、正面から見ると屋根の下で原爆ドームを眺めることができる。石碑には、「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と文章が刻まれており、中央の石室には、亡くなった原爆被爆者の名前を記帳した原爆死没者名簿107冊(292,325名)が納められている。
平和記念式典で毎年使われている平和の鐘
広島平和記念公園内にある原爆の子の像は、2歳で被爆し白血病のため12歳で亡くなった佐々木禎子さんがモデルになっている。禎子さんの死を新聞で知った青年の呼びかけで募金を募り、原爆で犠牲になった子供達の霊を慰めるための像が作られた。公園内にある1964年に建てられた平和の鐘は、毎年8月6日の平和記念式典で使用され、「残したい日本の音風景100選」に選定されている。この鐘とは別に、原爆が投下された時間の朝8時15分に毎朝平和公園内にチャイムが鳴らされている。また、公園内には平和記念資料館がある。ここには被爆者の遺品や被爆の惨状を示す写真や資料を収集・展示されている。