広島観光の中心を担う交通網
JR広島駅前にある電停から次々と発車する路面電車は待ち時間はほとんどなく、1日の平均利用者数が15万人を超える日本最大規模の路面電車網。広島市内はもちろん世界遺産の宮島へ渡る宮島口や瀬戸内海クルージングの起点となる広島港へもつながるなど広島観光の重要な交通機関となっている。1日乗り放題の路面電車フリーパスのほか、宿泊施設と提携し観光施設や飲食店を特典付きで利用できる「おもてなしパス」も利用すると便利だろう。
車両はバラエティ豊か
広島の路面電車は「動く博物館」と呼ばれるほど種類が豊富だ。戦前から走っている車両から最新型の低床車両まで25種類ものタイプがある。原爆で被害に合いながらも3日後には運転を再開した650形車両は現在も現役だ。次世代型路面電車「LRT(ライトレール)」は超低床型車両。省エネや渋滞緩和、バリアフリーなど様々な活用メリットがあり、それに伴い停留所の改良も進められている。広島市内を観光の際はぜひ路面電車にも注目してほしい。
鉄道ファンに人気の路面電車まつり
広島市内の広島電鉄本社横では毎年6月上旬に「路面電車まつり」が開催される。一般公開された車庫には原爆で被ばくした電車から最新型車両までを展示。運転台に乗って運転装置に触ることもできる。運転手の制服を着て記念撮影をするコーナーや中古部品販売、地元のプロ野球チーム「広島東洋カープ」とのコラボレーショングッズ販売など子供や鉄道ファンに人気のイベントとなっている。