禅道場として全国に知られる寺
三原駅前からバスで約50分の山深い場所にある。紅葉はもちろん新緑も美しく、県立自然公園に指定された一帯は四季を通じて楽しめる寺だ。参禅道場として600年の歴史のある佛通寺は座禅会や写経道場など団体研修でもよく利用されている。境内には陶器や和風小物を扱うお店「雪舟亭掬水」があり、併設された茶屋では店で取り扱う陶器でもてなしてくれる。オーナーが地元の農家と一緒に育てたごまを使用したごま豆腐は人気の一品。
天然記念物や重要文化財など寺宝も多い
1406年に建てられた「佛通寺含暉院地蔵堂」は均整のとれた美しい室町時代の建物。内部には日本の伝統的な寺院建築様式の1つ、唐様の「須弥壇(仏像を安置する台)」を持つ。「絹本著色大通禅師象」は禅師である愚中周及の肖像画。いずれも国指定の重要文化財となっている。ほかにも開山堂の中には国の重要美術品である石造宝篋印搭や三原市の重要文化財の木造禅師像2体、広島県天然記念物の巨木「イヌマキ」など見どころの多い寺となっている。
広島県内屈指の紅葉の名所
見ごろは11月上旬~中旬。専用駐車場(無料)から門へと続く約300mの山道は広島県内屈指の紅葉スポットで太い幹の木々には色とりどりのもみじのトンネルが出来上がる。日差しを浴びて燃えるように赤く染まるもみじは息をのむほどの美しさだ。シーズン中の夜間にはライトアップも行われ、紅葉期間のみ土日祝日限定でオープンするカフェ「もみじcafe」も人気だ。