400年の歴史とともに歩んだ御花
1738年に柳川藩5代藩主、立花貞俶が、当時「御花畠」という地名 であったこの地に別邸を構えた。それ以来地元の人々が親しみを込めて、敷地や全体を称して「御花」と呼ばれるようになった。1909年、14代立花寛治によって迎賓館として、西洋館と和館の2つのスタイルが並ぶ住宅が完成した。戦後、立花家は旧伯爵邸を利用して「料亭旅館 御花」を営み、水郷柳川の観光の拠点として親しまれるようになった。
料亭旅館として文化財として親しまれ続けている
100畳の和室の大広間と御居間に面した庭園は、日本三景の松島を模して造られたという日本庭園「松濤園」で、池を中心に、黒松280本、庭石1500個、石灯籠14基を配した華やかな造りで、現在では国の名勝地に指定されている。座敷からの眺望を楽しむ観賞式の庭園。西洋館は木造2階建ての洋風建築で、迎賓館として使用された。玄関には華やかな三連アーチが設けられ、重厚で華やかな装飾がほどこされており、輸入品のランプシェイドなど多くの設備が当時のままに残されている。現在は大広間や西洋館は結婚式場としても使用され、御花は料亭旅館として営業しており、「料亭 集景亭」では、名勝庭園「松濤園」を眺めながら、柳川名物「うなぎのセイロ蒸し」をはじめとする有明海珍味の郷土料理や本格会席料理が味わえ、宿泊棟での和室・洋室の宿泊も可能。その他にも「レストラン対月館」や「カフェういすてりあ」での食事も可能。併設の「立花家史料館」では、400年に渡る立花家の調度品や初代藩主の甲冑なども展示されている。入園料には、松濤園、大広間、西洋館、立花家史料館、および、レストラン対月館への入園が含まれる。