関門海峡に面し外国貿易で栄えた城下町
1602年に豊前小倉藩(ぶぜんこくらはん)初代藩主の細川忠興(ほそかわただおき)が7年かけて築城した名城。当時は「唐造り」とよばれ、4階と5階の間に屋根のひさしがなく5階が4階よりも大きくなっていたのが特徴。城の石垣は切り石を使わず自然石を利用した野面積み(づらづみ)で豪快で素朴な雰囲気。城は1866年に長州との戦争で大破し、第二次世界大戦中は陸軍の施設が建設された。現在の城は、1959年に再建したもので、1990年に全面改装が行われた。城郭内には北九州市役所、小倉城庭園、北九州市生まれの日本を代表する作家 松本清張記念館、創建400年の八坂神社がある。
小倉の歴史が遊びながら学べる体験型施設
城内は5階建てで小倉の歴史を振り返る体験型施設になっており、1階の歴史ゾーンでは城下町小倉の歴史や文化が紹介され、1,500体の和紙人形で貿易船から見た小倉の城下町の様子を再現したジオラマや、小倉城が消失した1866年の寅年に因んで描かれた高さ4.7mの「迎え虎と送り虎」の絵画が飾られている。2階の城内体験ゾーンでは、実際に乗ることのできる「大名かご」では、前後に揺れて殿様気分を味わえるし、「島原の乱」出陣前夜の作戦会議風景をリアルなからくり人形で再現したコーナー、江戸時代の殿様や町人になりきれる記念撮影用の顔出しパネル、小倉祗園祭の山鉾などが展示されている。3階の映像体験ゾーンではワイドスクリーンでからくり人形の解説で小倉城の歴史が学べ、5階の展望室からは小倉の街の眺めを楽しめる。