筑前の小京都と呼ばれる美しい町並
約800年前の鎌倉時代から江戸時代に栄えた城下町の景観と風情が残され、武家屋敷や土塀、石垣、格子が並ぶ美しい街並みは“筑前の小京都”とも呼ばれる。春には桜、秋には紅葉の名所としても知られ、美しい自然と史跡を楽しめる。町は半日あれば巡ることのできる大きさで、国の重要伝統的建造物群保護地区にも選定されている。福岡市内から車で70分、もしくは甘木鉄道甘木駅前から観光案内所でレンタサイクルをして自転車で巡るのがおすすめ。
秋月城跡から甲冑や刀剣が展示されている郷土館まで見どころ豊富な町
秋月城下町の入口にかかる「眼鏡橋」は1810年に架けられ、長崎から技術者を招いて建てられたオランダ風の橋。今でも車力の跡が残り、歴史を感じることができる。代表的な史跡、「秋月城跡」は1203年に秋月種雄によって築城され、その後黒田長興によって城下町が築かれた。最も古い「黒門」は700年の歴史を持つ御門で、秋月城の大手門として使用されたもの。秋月城跡の梅園の入り口に建つ「長屋門」は、門の両側に門番などが住む長屋が続いているのが特徴。お城の前のまっすぐのびた道路「杉の馬場」は約500m桜並木が続き、春は桜色のトンネルになる福岡屈指の桜の名所。「秋月郷土館」は秋月の歴史資料と美術品を公開する郷土の資料館で、武家屋敷戸波邸跡に1965年に建てられた。美術館と旧戸波家屋敷で構成され、屋敷では上級家臣の暮らしぶりを窺うことができる。美術館では秋月藩の甲冑や甲冑、刀剣などのほかにも、秋月出身者の寄贈による横山大観やルノアールなどの名画を含む、日本画、洋画など250点ものコレクションが展示されている。