日本庭園のように整った自然の滝
山梨県の北部、長野県との県境に近く清里からバスで約30分。吐竜の滝は「川俣川東沢渓谷自然観察園遊歩道」の入り口から徒歩10分ほどのところにある。八ヶ岳から流れ出る川俣川は東沢と西沢に分かれており、渓谷沿いに整備された遊歩道を気軽に散策することができる。“竜の吐く滝”と名付けられた吐竜の滝は落差10m、幅15mで、緑におおわれた岩の間から絹糸のような水が何段にもなって流れ落ちる。渓谷の自然美のなか、ここだけ日本庭園のように整った景観は繊細で神秘的な雰囲気だ。紅葉とならび、新緑の季節も鮮やかな緑が滝に映えて美しい。
千枚淵や東沢大橋など見どころの多い遊歩道
遊歩道は上流の東沢大橋まで全長2.8km、約2時間30分ほど。周りにはカエデやブナ、モミの木々が生い茂り、野鳥のさえずりを聞きながら進むと板状の割れ目が特徴的な天井岩や行者の滝、薄い岩が重なった千枚淵など次々とあわられて散策を一層楽しくしてくれる。東沢渓谷の地獄谷にかかる赤い橋でおなじみの東沢大橋は長さ90m。春には新緑、秋には紅葉の八ヶ岳が背景に映える。橋の東側には展望台もあり、車を停めて景色を楽しむことができる。
周辺観光には無料の牧場公園がおすすめ
川俣川沿い、八ヶ岳南麓に広がる八ヶ岳牧場の一部を無料開放してつくられているのは「山梨県立まきば公園」。標高1100m~1200mの高原に広がる約10万㎡の広大な牧草地には牛や馬、羊、ヤギなどが放牧され、小動物とふれあうことができる。