100年の歴史を持つ東京駅
東京駅は日本を代表する歴史あるターミナル駅だ。旅の起点としてツーリストのみならず、故郷への帰省客や、郊外からの通勤客など、常に多くの人々が忙しく行き交う。特に、東京駅周辺エリアはオフィス街であるため、日頃からスマートなスーツ姿のビジネスマンに溢れている。
1914年の開業以来、100年の歴史を持つ東京駅は、日本を代表するターミナル駅としてふさわしい美観を持つ。戦災により天蓋や駅の上部に被害を受け、急を要した修復時には現在と違うデザインが採用され60年間が過ぎたが、駅周辺の丸の内エリア建て替え計画が持ち上がった時、東京駅の開業当時の復元の要望が市民から高まり、2012年に復元が完成された。
西洋の様式を取り入れたレンガ造りのクラシカルな建築は、国の重要文化財に指定されている。外観の美しさのみならず、丸の内北口改札の、アーチを描く天井も見どころである。
プラットホームが30本あり、その規模は日本一を誇る。また、駅構内に“駅ナカ”と呼ばれる商業施設が充実し、食料品、みやげ物、レストラン、雑貨、書店などが並び、駅でありながら一つの町のよう。その中でも駅弁ショップ”祭り“がおもしろい。
駅で各地の名産を詰めたお弁当が売られ、電車内で食べながらの旅は日本の風習の一つだが、ここでは日本全国の人気駅弁が170種類以上揃っている。ここで好みのお弁当を買い、新幹線に乗るのも楽しいだろう。車窓を楽しみながら食べる駅弁は格別だ。 東京駅周辺も歩いてみよう。
東京駅周辺エリアはオフィス街になっているため、日頃はオフィスで働く人々の姿が多い。しかし、近年は商業ビルも増え、ショッピングや食事が楽しめる。そのランドマークでもある“丸ビル”の35F、36Fレストランでは、美しい東京駅の夜景を見下ろしながら洗練された食事を楽しむことができる。日本料理のみならずフランス料理、イタリア料理、中華料理、アジア料理など種類も豊富だ。また、クリスマスシーズンにはイルミネーションで飾られた通りも美しい。
旅の発着のためだけではない、進化を続ける東京駅。見る、歩く、味わう、楽しむ、そして旅立つ。その楽しみ方はひとつではない。