渦潮発生のメカニズム
イタリア半島とシシリー島間の「メッシーナ海峡」、北アメリカ西岸とバンクーバー島東岸との間「セイモア海峡」と並んで世界三大潮流のひとつである、四国と淡路島間の「鳴門海峡」。鳴門海峡は地形上、紀伊水道と播磨灘と2方向から潮の流れがあるが、2方向からの満潮時刻に時差があるため海水面に水位差が最大1.5m生じ、高い場所から低い場所へ激しく海水が流れ込むことで、中央部を流れる速い流れと、その両側の遅い流れとの速度差で渦が発生する。さらに大鳴門橋の真下は水深90mにも達するV字型に落ち込んでおり、鳴門海峡の南側は水深140m,北側は200mの深くくぼんだ独特の地形が、海水の流れと合わさり鳴門の渦を発生させている。満潮と干潮は1日6時間ごとに2回ずつあり、満潮時と干潮時に渦潮が発生している。また、1か月に2回、満月と新月の大潮の際は海水の流れが早くなり、特に3月下旬から4月下旬の大潮には直径最大20mもの渦潮が見られることがある。ホームページに渦潮の見頃時刻が掲載されているので事前確認しよう。
間近に迫る渦潮を見学しよう
渦潮の鑑賞には、遊歩道展望室の海上45メートルのガラス床から渦潮を見下ろすことができる「徳島県立渦の道」や、渦潮に間近に迫る「観潮船」からの見学がおすすめ。観潮船「わんだーなると」は400名が乗船できる大きな船でゆったりと30分間渦潮を鑑賞できる。「アクアエディ」は小型船で水面下1mの展望室から海中の渦の様子が見られる高速船で、一味違うスリルが味わえる。アクアエディは事前予約が必要。渦潮に間近に迫って轟音とどろく激しい潮流を体感したい。