那須塩原の渓谷美を代表する滝
栃木県の最北部に位置する那須塩原。日光国立公園内の風光明媚な自然と湯量豊富な温泉のある塩原渓谷に竜化の滝はある。100余りあるといわれる塩原の滝の中でも特に美しい滝は「塩原10名瀑」と呼ばれているが、竜化の滝はその筆頭。全長130mと最も長く、豊富な水量で切り立った岩にはさまれて3段を豪快に流れ落ちる姿はこちらに迫りくるような迫力だ。周囲の岩肌も黒々として荒々しく、長い年月をかけて削り取られた様子は白い滝筋をさらに引き立て、大地の躍動感を感じることができる。滝直下にはコンクリート製の観爆台が設置され、間近に見ることができる。大雨の後は洋服がぬれてしまうほどの水量となるので注意したい。
滝までの道のりを遊歩道散策で楽しむ
国道沿いにある駐車場から遊歩道が整備されている。往復40分ほどの道のりでアップダウンはあるもののきつくないので散策に適している。竜化の滝は遊歩道の終点。たどり着くまでにもいくつかの滝がある。竜化の滝入り口から箒川を見下ろすと見える布滝。その先にある落差10mの風挙の滝。吊橋からは柱状節理(岩石内部に発達した柱状の割れ目)の岩壁を見上げることもできる。新緑の季節はもちろん、遊歩道はモミジが多いため紅葉時期には非常にきれいなコースとなる。近くには塩原10名瀑の1つ「回顧の滝」や「もみじ谷大吊橋」もあり、塩原の渓谷美を存分に楽しむことができる。