日本の四季を盆栽で
小さな鉢の中で植物を育て、その枝や葉の姿、形で自然を表現する盆栽。平安時代に中国から伝わったとされており、江戸時代には盛んに盆栽が楽しまれるようになった。手間隙のかかる盆栽は高齢者などの趣味として知られていたが、ここ数年では海外からも注目されるなど、人気上昇中の盆栽文化。また、小さな鉢でも始められインテリアとしても可愛いと、最近では若い女性にも人気がある。 大宮盆栽美術館は2010年に開館した盆栽を展示している美術館。「盆栽の聖地」として名高い大宮盆栽村に近接して建てられており、盆栽の展示のみならず、盆器(盆栽用の鉢)や「水石」と呼ばれる鑑賞石、盆栽が登場する浮世絵などの絵画、また盆栽に関する歴史資料などの展示を通して、盆栽に関する様々な情報を発信している。 さらに盆栽庭園を有しているこの美術館には、広々とした庭園に、盆栽の定番である松をはじめかえでやもみじなどの盆栽が約60点展示されている。庭園の中にあるあずま屋からのんびりと盆栽を鑑賞し自然を感じる時間は、日本の伝統文化の醍醐味。これを機にあなたも盆栽をはじめてみては。なお、大宮盆栽美術館周辺は、大宮盆栽村として知られおよそ6軒の盆栽園が営まれている。この美術館で盆栽に興味が出たならば是非盆栽園を訪ねてみると良いだろう。