盆栽村の魅力とは
植物を鉢の中で育てながら、その姿形で自然を表現し鑑賞して楽しめる盆栽。盆栽の魅力を知る愛好家や盆栽業者が1923年に東京で起きた関東大震災をきっかけに移住した。山林地帯で何もなかったこの土地だが、その良質な土に目をつけた愛好家たちがその一帯を買い取り、一から盆栽町として築いたまさに盆栽の村であることからこの一帯を総評して盆栽村と呼ぶ。 そんな盆栽村の魅力は、大きく分けてふたつ。まずは、盆栽のために作られたこの町全体の雰囲気。この村が築かれた当時は、住人に盆栽の鉢を10個以上保有すること、門戸を開放して誰にも見えるようにしておくことなどの決まり事が設けられるなど、徹底した環境造りがされていた。また、盆栽四季の道と呼ばれる当時に作られた道路の脇には、桜、かえで、もみじなどが植えられており、「桜の道」「けやきの道」などとして盆栽村の四季を彩っている。 そして2つ目の魅力は点在する盆栽園である。戦前には30軒あった盆栽園も現在は9軒を残すのみではあるが、盆栽村を最初に開拓した蔓青園を始め、美しい盆栽を鑑賞できる素敵な盆栽園ばかり。見学はもちろんのこと、盆栽教室も開かれている盆栽園もあり本格的に盆栽をはじめたい人にもおすすめである。盆栽村は村全体が盆栽のために作られているため、ゆっくりと散策するだけで楽しめることだろう。
盆栽祭り
毎年5月3日から5日までは盆栽祭りが行われる。盆栽の展示だけではなく、盆栽や盆栽のための道具などが売られる一大イベント。盆栽祭りの詳細や、盆栽園などの情報は盆栽村近隣に建てられた大宮盆栽美術館のホームページにて確認できる。盆栽をもとめて観光するのであれば、是非この盆栽祭りの時期に合わせて観光するのがおすすめだ。