絢爛豪華な佐渡の時代絵巻
13世紀から15世紀、貴族や武士、芸術家、高僧らが、政治犯として配流された佐渡には、歴史的に重要な役割をしたこれら人物の伝説が数多く残っている。「佐渡歴史伝説館」では、12の場面に分けて、皇族の悲劇、日蓮上人の奇跡など、数々のドラマチックなエピソードから、能楽者・世阿弥の舞、佐渡に伝わる民話までを紹介している。ロボットといいながら「能の国」佐渡ならではの凝った装束や演出が秀逸。光や音響なども駆使し、美しく再現された情景と共に佐渡の伝説を楽しみたい。
皇居の棟飾りにも採用された蝋型鋳金家・佐々木象堂の名作
館内に併設されている「佐々木象堂博物館」では、佐渡出身の蝋型鋳金家・佐々木象堂作品が一堂に並ぶ。象堂作品をまとめて見る事ができる貴重な博物館である。佐々木象堂氏は、日本の伝統美と西洋のモダニズムを融合させた作風を特徴とし、国内で数々の賞を受賞、1960年に人間国宝に選定された。代表作「瑞鳥」は、東京・皇居の新宮殿の棟飾りとしてデザインが採用され、同サイズのレプリカが当館入り口に展示されている。パネル展示による佐々木象堂年表、蝋型鋳金の制作過程も興味深い。
ショップには象堂作品を生かしたオリジナル商品も
象堂作品をモチーフとしたオリジナル商品を購入できるのはここだけ。「瑞鳥」モチーフのアクセサリーを始め、「鬼瓦」をモチーフとした鉄製の茶托は、佐渡ならではの逸品で人気だ。お土産コーナーは、佐渡の特産品や民芸品ほか、お菓子や地元のお酒など種類豊富にあつめられている。2004年に北朝鮮から帰還した拉致被害者・曽我ひとみさんの夫、チャールズ・ジェンキンス氏が働いている事でも有名である。