紀元前643年創建の由緒ある神社は静かな威厳をはなつ
江戸時代以前から“神宮”と呼ばれていたのは伊勢神宮、鹿島神宮、香取神宮の3社のみ。国家をしずめ、まもる神として“神宮”の称号を与えられた。紀元前643年創建の由緒ある神社だ。亀甲山(かめがせやま)という小高い山に位置し、香取の森とよばれる123,000㎡の敷地は千葉県の天然記念物。杉やカエデ、特に桜は数百本におよび四季それぞれの姿を楽しむことができる。鮮やかな朱色の鳥居をくぐると老木の中に続く石灯籠の参道。石造りの鳥居、総門と過ぎると見えるのが重要文化財の楼門。1700年に建てられ重厚感のある楼門は香取神宮のシンボル。一方、同年に造営された拝殿は黒を基調にし、上部の彫刻がとても細かく豪華で色も鮮やか。コントラストが力強さを強調し、風格ある建物となっている。
点在するスピリチュアルスポットを見逃さない
拝殿右手にあるのは樹齢1000年、周囲10mのご神木。神がおりてくると言われる老杉はまっすぐ、美しく立つ。要石(かなめいし)は約20km離れた茨城県の鹿島神宮にもある、2つで1対の霊石。地震をしずめようと地下で暴れるオオナマズの頭と尾をそれぞれの石で押さえたといわれている。地上に見えている部分はほんの一部で、いくら掘り起こしても底が現れなかったと伝えられる神秘的な石。奥宮にまつられているのは積極的に人を後押ししてくれるといわれる荒魂(あらみたま)。本殿にまつられている和魂(にぎみたま)で心をととのえ、荒魂で目標に向かって進むと良いとされている。