世界遺産ならではの圧倒的な存在感がある寺院
薬師寺は、奈良県奈良市にある寺院のひとつ。奈良県には、東大寺、興福寺、春日大社、唐招提寺、法隆寺、元興寺など多くの有名な寺院が点在している。これらの寺院も含め、薬師寺は「古都奈良の文化財」のひとつとしてユネスコの世界遺産に1998年より登録されている。天武天皇が、680年に天武天皇が愛した皇后の病気平癒を願って建立した寺院だ。大講堂、西塔、金堂、東堂、東院堂、中門、回廊、休ケ岡八幡宮などは、薬師寺式伽藍配置と呼ばれる独特のスタイルをしている。
見所は素晴らしい国宝の数々
薬師寺には、国宝、重要文化財に指定された多くの仏像が祀られている。まず、金堂に保管されている「薬師如来坐像」は、国宝に指定されている。心身に起こる様々な病気から守ってくれる抜苦与楽の仏様として崇められている。更に、日本屈指の美しい姿と言われる「聖観世音菩薩像」は、それ自体も国宝である東院堂に保管されている。大講堂の「仏足石・仏足跡歌碑」も国宝として祀られており、薬師寺には貴重な見所が満載。休ケ岡八幡宮の「三神像」は、最古の木造彫刻として大変貴重な国宝。仏教の守護神のひとつである吉祥天を描いた「吉祥天像」も国宝で、麻布に描かれた独立画像としては日本最古の彩色画。毎年1月1日から15日までの期間限定で公開される貴重な国宝だ。薬師寺において、奈良時代よりそのままの姿を残す唯一の建築物である東塔も国宝だが、現在は修復のため見学することは出来ないので注意。修理完了は、2019年の春を予定している。