2キロの参道がパワースポットへの道
弘法大師(空海)が入定された奥之院はパワースポットとして知られている。奥之院までは、一の橋から御廟まで2キロの表参道を歩いてお参りする。この一の橋では大師様が送り迎えしてくれると言い伝えられているため、橋の前では合掌一礼をしてお参りする。参道には20万基を超える墓石や、祈念碑、慰霊碑が並び、織田信長の墓や武田信玄・伊達政宗などの供養塔など500年以上まえに活躍した戦国大名や武士の墓があることでも知られている。亡くなった人々の浄土への再生を願い、何世代にも渡り遺骨や遺品が高野山の聖地に収められており、人々の供養の祈りや願いが集まる霊的なエネルギーが集まる聖なる場所で、朝廷、貴族、武士、庶民とすべての階層の人々の信仰をあつめ、宗派を超え人々の心のよりどころとして発展してきた聖地だ。「お遍路さん」と呼ばれる巡礼者は出発の前に「結縁」の喜びを伝え、遍路を終えた時にも「結願」の報告をするために、高野山・奥の院の御廟の前で大師に感謝をささげる。杉の巨木や苔のついた石塔など1200年の歴史の長さを感じることができ、即身仏となった弘法大師が今も平和を祈り続けている御廟を参拝し、神秘的で荘厳な雰囲気があふれている。