貴重な宗教芸術の数々
高野山は、819年から弘法大使空海が修行の地として真言宗を開いた地として有名。日本の仏教の聖地として知られ、山内には寺院が117箇所も点在する。高野山は2007年に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部としてユネスコの世界遺産にも登録された。高野山の117の寺院が有する文化財を保管するために1921年に建てられたのが、高野山霊宝館だ。金剛峯寺をはじめとする山内の寺院の国宝21件、重要文化財143件など、約2万8千点以上(未指定品を含めると5万点以上)の重要な資料が保管されている。1年を通して、特別展や常設展示を行っており、日本の仏教文化における宗教芸術を垣間見ることのできる施設となっている。また、霊宝館本館は登録有形文化財、新たに1961年に建てられた大宝蔵は国指定有形文化財に登録されており、洗練された外観も見所のひとつだ。
世界遺産「高野山」
高野山霊宝館で宗教芸術を見学する際に、訪れたいのが高野山の寺院や表参道だ。かつてから信仰の道として知られている高野山へと続く表参道は、ハイキングコースとしても利用されており、気持ちのよい雰囲気の参道だ。また高野山にある117箇所の寺院のうち、宿坊と呼ばれる53ヶ寺では宿泊することができる。お寺で味わえる精進料理や庭園などもそれぞれの寺様々で、お酒も楽しめる。静かな高野山の山内で宿泊し、心やすまる時間を過ごせる。また、早朝のすがすがしい山内でのハイキングができるのも、宿坊に泊まってこそ。宗教に関わらず、身体共にリフレッシュしたい人にもおすすめしたい。