手つかずの自然がのこる原生林
「富士の樹海」ともよばれる青木ヶ原樹海ができたのは、およそ1100年以上前。富士山の噴火によって流れ出た溶岩上に樹木が生い茂り、長い年月を経て約3000haの森が形成された。富士箱根伊豆国立公園に属し、国の天然記念物にも指定されている。手つかずの自然が残る貴重な原生林は奥に入ると昼間でも薄暗く、苔むした溶岩や蛇のように這う樹木の根群、多数の洞穴などがあり、神秘的で力強い生命力を感じる。
樹海を歩くガイドツアー
樹海の中にはいくつかの遊歩道が整備されているため、自由に散策したり森林浴を楽しむことができる。いまだ未踏の地も多いため、決められたコースを散策したい。より楽しむにはガイドを利用するのもいいだろう。青木ヶ原の自然について正確で幅広い知識をもったガイドは、富士河口湖町公認のネイチャーガイド。動植物や富士山の噴火、洞窟のことなど、ガイドならではの話は興味深い。
富士山ろくに点在する溶岩洞窟群
散策コースの入り口にもなっている西湖コウモリ穴は、総延長350mで富士山ろくの中でも最大級。洞穴内は冬でも温暖なため、多数のコウモリが生息している。鳴沢氷穴、富岳風穴は人気の観光スポット。いずれも平均気温3度と夏でも涼しい。そのほかパワースポットとして知られる竜宮洞窟や、世界遺産 富士山の構成資産にもなっている船津胎内樹型などそれぞれ異なる見どころの洞穴が点在している。