国内最大規模の照葉樹林にかかる橋
九州山地国定公園照葉樹林地帯内の綾川渓谷に架かる、高さ142m、長さ250mの吊橋で歩道吊橋としては世界最大級。1984年に架橋され、2011年に改築された。綾川渓谷の大規模な照葉樹林は他に類を見ない原生的な樹林で、低木層・亜高木層・高木層の3つの植生からなり、カシ・シイ・タブ・クスなど、24種の照葉樹が競いながら成育し、自然生態系を形成している。この国内最大規模の照葉樹の森は、2012年に「綾ユネスコエコパーク」としても登録された。
スリル満点の空中散歩
照葉大吊橋からは、照葉樹の森を空中散歩しながら眺めることができ、自然の恵みと自然生態系のすばらしさを感じられる。床部分は鉄格子状(グレイチング構造)になっており、真下を見下ろすと足元には照葉樹の森と谷底を流れる川が見え、スリル満点で足がすくむほど。横の手すりも上側が少し外へ開いて迫り出しており、景色をよく見渡せる作りになっている。無補剛吊橋になっており、歩くたびにゆらゆら揺れるところもスリル満点。季節ごとに特長ある美しい景色が見られ、3月中旬頃には照葉樹林に咲く山桜、4月~5月頃には新緑、秋には色づいた紅葉が点在する。
森林浴を楽しむ遊歩道
吊橋を渡り切った先の対岸には、約2kmに渡る自然遊歩道が続いており、20分・60分コースがあり森林浴を楽しむことが出来る。照葉大吊橋手前には、照葉樹林文化館(資料館)があり、照葉樹林や森での生き物について学ぶことが出来る。土産店や食事処も併設されている。