神秘的な青い池
摩周湖はアイヌ語でカムイトーと呼ばれ、これは神の湖という意味である。湖に流れ込んでくる川も、また流れ出る川もないのに、摩周湖の水位はいつもかわらない。これは、摩周湖の水は伏流水として周囲の池に湧き出しているからだという。この神の子池もそのひとつで、それゆえに神の子池と呼ばれるようになった。周囲は220m、深さは5mという小さな池だが、多くの観光客の集まる人気スポット。その理由はなんといっても、その神秘的な青さにある。春や夏の強い日差しでは美しいコバルトブルーに、秋や冬には淡い藍色に変化する神の子池の水面は、見ている者を圧倒させる美しさ。水温が年間を通して8度と低いため、水中に沈んだ倒木などが朽ちることなく、そのまま化石のように沈んでいる様子が見て取れ、5mもの水深を感じないほど透き通っているのも印象的だ。美しいブルーの水中を、オショロコマが泳ぐ様子も見ることができる。冬は積雪のため、スノーシューなどで移動する必要があるが、静まり返った山奥の雰囲気の中で見る神の子池もおすすめ。1年を通してその美しさの変わらない神秘的な場所である。
周囲の観光スポット
神の子池のある北海道清里町には、他にもおすすめの観光スポットがある。清里町の斜里岳は、登山客で賑わう人気の観光スポット。頂上からは、壮大なオホーツク海が見渡せる。また、さくらの滝では、サクラマスが産卵をひかえて、滝を飛び越える姿を見ることができる。清里町は、そんなダイナミックな自然の姿を体感できる観光地のひとつである。