国宝級の展示品と紅葉の名所
中国風の青瓦を用いた建物で窓を大きくとり、自然光をたくさん取り入れている。縄文時代の土器から江戸時代までの焼き物などを展示。展示品以外の見どころはなんといっても庭園で、神仙郷という庭園は、国の名勝地に指定されている。自然に囲まれた庭園は都会のものとは一味違う。約130種類の苔がびっしりと植えられた苔庭は種類の多さで日本一といわれるほど。季節によって春は鮮やかな緑、梅雨の時期は深い緑になるなど様々に変化するが、特に11月には200本あるモミジとのコントラストが見事。紅葉の名所としても有名。ゆっくり歩けば1、2時間はかかる。ベストシーズンの11月は非常に混雑するので平日、さらに紅葉は午後になると葉が丸まってしまうので写真撮影は午前中が最適。ただし三脚の使用は不可。雨でも違った風景が見られるので外すことはめったにない。別館から本館まで萩の道が続く。9月の見ごろ時期は両側の萩が道をおおってしまうほど圧巻。萩野道を抜け本館へ向かう階段の両脇にある竹庭は本館の外観と調和した庭園が広がっている。土日祝日および8月、11月に特別公開される「石楽園」は開放感がある。石組みと渓流を中心とした庭園で斜面を生かした景観はほかとは異なる空間となっている。
無農薬で栽培された抹茶と季節の和菓子を楽しむ茶室
30名ほど入れる茶室・真和亭が苔庭に面して作られている。苔庭をゆったりながめながら季節のお菓子と抹茶をいただけるぜいたくな時間を味わえる。数多くある美術館の中でもここまで景観にこだわるところはなかなかない。