趣向をこらした個性豊かな温泉を楽しんで
上信越高原国立公園内、標高1,800mに位置する万座温泉は日本で一番高い場所にある山岳温泉郷。夏はエアコンいらずの避暑地、秋は紅葉、冬はスキーと1年中観光客でにぎわう。湧出量は1日540万リットルと豊富で源泉は約80度と高温の硫黄泉。日本一硫黄濃度が高い温泉として知られている。硫黄に含まれる硫化水素は血行促進作用があり、さらに標高が1,000mを超えると心拍数が上昇、代謝も活発になる。泉質と山岳気候のダブル作用は万座温泉ならでは。点在する8軒の宿ではそれぞれが個性豊かな温泉をプロデュース。“万座ホテル聚楽”では万座温泉のシンボル「空吹」を眺めながら入ることができる露天風呂がある。空吹とは万座高原の玄関口にあり、地面からしみ込んだ雨水や地下水が水蒸気となって噴火口から噴き出す場所。草一本生えていない岩場から白色の水蒸気が立ち昇る姿は活火山の勢いそのままだ。絶景露天風呂が多い点も万座温泉の魅力の1つ。老舗旅館日進館の「極楽湯」、万座高原ホテルの名物「石庭露天風呂」、万座プリンスホテルの「こまくさの湯」など、驚くほどの開放感と満点の星空が眺められる温泉はまさに雲の上にいるかのよう。
白根山に足を延ばして世界で最も酸性度が高い湖へ
万座から草津へ抜ける途中に白根山がある。標高2160mの山頂付近には湯釜と呼ばれる火口湖があり美しいコバルトブルーの湖が最大のみどころ。直径300m、水深約30mあり世界で最も酸性度が高いといわれている。少し足をのばして行く価値は十分ある。